Cinema PETHICA x gallery385 Vol.5 開催レポート
6月29日(木)にCinema PETHICA x gallery385 シネマペシカの第5回目を開催いたしました。
6月から市民上映会開始となった、新しい話題の作品『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』を上映。
今回、告知をせずともイベントページを作成した段階で、上映日1か月前から定員オーバー。20名超える方が参加してくださいました。ほぼ初対面、CinemaPETHICAも初めてという参加者さんたちでした。ありがとうございました!
----------------------
1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー 世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育、無料の医療を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。 『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だ。この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。(資料より)
-------------------------
この映画、本当に素晴らしいです!!
日本中の人が観てくれたら、どんなに素晴らしい世の中になるのだろう!とワクワクします。
「平和ってなんだ?」
「平和にしよう」
「平和ってすばらしい」
「過去の戦争を忘れずに語り継いでいこう」
我々日本では、上記のように平和を話すことが多いです。しかし、コスタリカは次元が違うのです。「平和ってなに?」がありません。「いまが平和」「平和になるのではなく、平和があたりまえ」の世界なのです。
戦争を体験した祖先を敬うのはもちろんですが、コスタリカでは戦争を経験した人がいないから、語り継ぐ必要もないのです。戦争が無いのがあたりまえだから。国を治める政治家たちも戦争を知らないから、だからこそ武力について考えることがないのが’あたりまえ’になっているのです。
この、そもそもの次元が違うことに私はビックリし、感動しました。
子供たちにも、「争いが良くない」といちいち教える必要なないくらいですね。「争いがない」のがあたりまえだから、それが健康そのものなのです。
コスタリカでは、小学校の児童に、科目の授業を教える前に、「あなたは愛される権利がある」ということを徹底的に教えこむそうです。それくらい徹底的に「人権」を重んじているお国柄なのです。
-------
そして、上映会の後の語り合いも、とても貴重な時間でした。
みなさま各々にコスタリカやこの映画に興味をもって足を運んでいるので、意見もたくさんありました。運営している私にとって面白かったのは、コスタリカというまだ知名度の低い国なのに、5名以上がコスタリカへ行ったことがあるということでした。コスタリカに住んでいた方や、JICAで赴任されていた方も。
行ったことのある人から話を伺えるチャンスはそうないので、とても有意義でした。そして、みなさんコスタリカがとても好きという気持ちが伝わってきました。印象的だった話は、
『Pura Vida!』
という言葉。英語にすると、「Pure Live」の意味。
コスタリカでは、朝昼晩、おはよう、こんにちは、こんばんはを分けることもなく、上記の言葉ひとつで挨拶をするそうです。直訳は「純粋な人生」ですが、そういうでもなく、なんというか、ポジティブな感じで「最高だね!」「Good!」みたいな時にも使うそうです。それとお互いに言っていたり、街中で言っていると、とても明るくハッピーな気持ちになるんだとか。
人との距離も縮まるし、国民性が表れていますね、ますます行ってみたい国になりました。
それから、徹底的な民主主義であり、人権を重んじているため、裁判所は24時間やっているそうです。かたぐるしいフォームなどでなくても、メモ用紙や子供の落書きのようなものでも受理されるのだとか。小さな子供が「愛される権利」を侵されたと感じればいつでも申請できるのです。これもまた興味深い話です。
初めての参加の方がほとんどでしたが、意見を共有し合うこと。感じたことをシェアしてこの世の中に伝えていくこと、これが派生していった会となりました。
まだまだ綴りたいことがたくさんありますが、今後全国で上映会が開催されていくはずですので、ぜひ皆様チェックしてみてください。しつこいけれど、多くの人に観て欲しい映画です!!
次回は7月28日(金)19:00~