Cinema PETHICA x gallery385 Vol.8 開催レポート
9月27日(水)にCinema PETHICA x gallery385 シネマペシカの第8回目を開催いたしました。
映画「ヴィック・ムニーズ / ごみアートの奇跡」を上映。
監督 ルーシー・ウォーカー 共同監督: ジョアン・ジャルディン、カレン・ハーレイ 製作総指揮 ペドロ・コス プロデューサー アンガス・エインズレイ、ハンク・レヴィン 共同プロデューサー: ピーター・マーティン 音楽 モービー 撮影 ペドロ・コス 編集 ドゥドゥ・ミランダ 配給:ユナイテッドピープル 原題:WASTELAND 製作国:イギリス/ブラジル /98分 / 2011年 3年かけて撮影された本作は、有名な現代芸術家であるヴィック・ムニーズが活動拠点ニューヨークのブロンクスから故郷ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ郊外にある世界最大のごみ処理場「ジャウジン・グラマーショ」へと旅し、アートで社会変革を試みるドキュメンタリー映画だ。そこで彼は、“カタドール”といわれるリサイクル可能な素材を拾い集める人々のポートレイトを写真におさめる。そしてごみ山で集めたガラクタで、カタドールたちの巨大ポートレイトのモザイク画を制作していく…。一瞬でも彼らを別の世界に連れ出すことが出来れば、彼らの人生を変えることができるのではないか?ムニーズは、制作した作品を世界的に有名なオークションで販売し、そのお金をカタドールに全額寄付して次々と人生を変えていくが…。アートが現実社会を変える、人を変えていく壮大な試みが、今、明らかになる。(HPより)
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上映後は、ご参加いただいたみなさまと語り合い。
今回の映画は、よくあるドキュメンタリーとは違って、「映画作品」としてのクオリティ・ストーリーの面白さが素晴らしかったです。
ごみ処理場の映像や、そこで暮らす人々の映像は、かなり凄まじいものがあり目を背けてしまうような場面もありました。ただ、そこから立ち上がっていく彼ら、ある時、突然変わる彼らの目の輝きに参加者の皆さまも感動を覚えたようです。
参加者の中には、以前、ケニアや、ジンバブエの極貧のエリアで暮らしたことのある方もいらして。そんな方々は、極貧の人たちとのコミュニケーションの難しさを知っているため、その当時の自分と置き換えて涙が出そうになったという意見もありました。
貧困の地で作ったアートが、欧米では高値のオークションで売られる、そういったアートへの欧米の仕組みが素晴らしいと感じた。
極貧の人々を援助するーーー先進国が援助する、というのはよくある事業ですが、プロジェクトが終わったその後の彼らの様子(自立や将来)までを描いている映画は少ないので、とても良かった。
ヴィック(アーティスト)は当初は援助の気持ちで、このプロジェクトを始めたものの、最後は彼自身の意識が変わったというところにも、暖かい気持ちになるものがあった。
冨(モノを)持っているけれど誇りを持たない人よりも、貧乏でも(モノを持っていない)誇りを持っている人の言葉に、その通りだな、と感銘を受けました。
暮らしの中でゴミを出さないようにしているのか、ゴミに対してのみんなの意見を聴く参加者も。「ペットボトルは極力買わないようにしている」「自宅に持ち帰ると、分別をしない自分がいるから、買ったら外のペットボトル専用のごみ箱に捨ててから帰宅するようにする」など、それぞれの意見が出ました。
等々。
みなさまが本当に感動して、「素晴らしい映画だった」という意見でまとまりました!
CinemaPETHICAとしては、今日感じたことを、一人でも多くの人に伝えて、多くの方にこの映画を観て欲しい、アートの意味・ゴミへの関心について語り合い、考えるきっかけとなってもらえたら、と思います。
次回のCinemaPETHICA は10月24日(火)
『料理人ガストン・アクリオ 美食を超えたおいしい革命』を上映予定。
会場:Coco de sica Esta青山(外苑前駅から20秒)
イベント詳細ページはこちらから:https://www.facebook.com/events/296673784165224/
チケット詳細はこちらから:http://cinemapethica20171024.peatix.com
食欲の秋に、ぜひ料理人の映画を楽しみにいらしてくださいね!!
※これまでと会場が変わりますのでご注意ください。